JO1|無限大のダンス振付の”フォーメーション”の多様性をレビュー

2020 / 03 / 24

前回に続いて、JO1無限大のダンス創造について考えました。
今回はフォーメーションについてです。

おもしろいダンス創作をしたい方や、JO1ダンスのをより深く楽しみたい方にどうぞ!

(前回↓①肉体とリズム②イメージと気持ちによる振付創作のアプローチ。2:1の法則とスローインファストアウトの法則)

前回に引き続き良い振り付けの条件とは、多様であると定義づけます。多様なフォーメーションをつくる際にどのような観点から創作していくか。

①歌い手のためのフォーメーション
②イメージのためのフォーメーション
③KPOPらしい、踊らない人ははける効果と仕組み

について考えていきたいと思います。

①まず一つ目の歌い手のためのフォーメーションについて気づきがある

わたしが気になるのは、これだけ瞬間に歌い手が移り変わるKPOPこれが特色と思うが、それをどのようにメリットとしているかである。

フォーメーションの変化図↓(左上から右に3つ進み下の段に行きます。みぎの4つは2ページ目です。)

●(黒丸)が歌っている人、○(白丸)が次に歌う人→◎(二重丸)その次→☆(星)の順に歌う順が変わっていく。

歌う人や次に歌う人は中央付近に配置する

歌う人や次に歌う人は中央によっているように捉えられる。これは映像の完成を重視したものとも思われる。とくに始まって3番目と右ページの2番目は、次に歌う人が中央の後方から来ていること、また左ページ2番目と6番目の中央の3人の三角移動を見ると、いかに中央にいることが重要かがわかる。この後者の方がとくに興味深く、最前列ではなく2列目中央がヴォーカルというのも面白い。例外は、15番目の豆原さんが一人左側にいる時があるが、これがアクセントになって良い。

次に、フォーメーションが系統分けできるように思う

・イメージのためのフォーメーションありきの振付(水色)

・少数から増加するフォーメーション(緑)

・少数 対 多数のフォーメーション(黒)

・ボックス型(普通フォーメーションで歌う人重視)(ピンク)

・バリエーション(黄色)

この4点に気づくことができる。

下記がその色分け順に描いたものである。(左側が今回のフォーメーション、右側は前回の振付創作のもの)

イメージの創作ではほぼ一致している。つまり、イメージや感性での創作は、フォーメーションも同時に考えているということであろう。

もう一点気づくのは、ABメロの繰り返しで、変化をつけるために半分ずつに分かれて、スイッチしたり人数が少数→増加したりしている。

多様という観点からは非常に友好的である。

上記をまとめると、多様なフォーメーションというのは、

  • 歌い手は中央付近に配置する
  • 途中、半数少人数のみが踊って、加わったり、スイッチする
  • イメージの表現を団体フォーメーションで創作する

ということが導ける。加えて前回のものと混ぜて考えると下記のような段階を経て、振付創作をすることが望ましいだろう。

ⅰ.2:1の法則とスローインファストアウトを構成 
ⅱ.イメージのフォーメーション/ボックス型
ⅲ.歌い手の中央配置
ⅳ.音楽の半ば、半数の少人数に分けて、スイッチや増加を試す
ⅳ.振付を創作する

の流れが組み立てやすいように思う。

また、今回JO1に取り入れられているフォーメーションの具体的なテクニックを記す。

・歌い始めの移り変わりは、その場からスタートが理想
・フォーメーションは、平面で考えるのと上下軸で考える。