“仙腸関節のメンテナンス“と“感情表現“について。プロダンサーが年齢とともに必要になってきた身体の痛みに伴う様々な筋肉のケア+これからどう表現する
このブログでは、前半に仙腸関節のメンテナンス、後半に運動的ではない身体表現“感情”の考察を記す。
10代20代は、全くケアは必要ではなかったし、怪我も恐れていなかった。体はまあまあ動く方でした。しかし、30代後半からは体に変化が訪れる。
メッセージとしては、2つ。
①10代20代の若いダンサーは、失敗を恐れず踊れる!そして、30代半ばくらい(人による)からは、今まで通りできなくはないし、体も進化できるが、怪我との距離が近くなるぞ!
②私はもともと腰(仙腸関節痛)を痛めやすく、それをケアする方法を伝えます!
さて②に関して、下記のYouTubeを参考にすると良い。しかし、動画の全てがあっているとは、限らないことをお伝えする。なぜなら人によって身体のつくり(個性)が違うからだ。テキストでも私なりの解釈や体験をもとにさらに書き連ねる。参考にしてください。私の意識するポイントしては、腸腰筋、腰椎のアーチがポイントになることを先にお伝えする。
さて、動画にもあるように、仙腸関節痛の原因の一つとして、腰の背骨のアートがなくなることがある。
以下から私の解釈でお伝えしていく。ちなみに、今日、本番の舞台があったのだが、私は、体の痛みが出て1週間強で、なんとか鎮痛剤を飲まずに踊り切ったし、もちろん本番の前にも、リハーサルや、ワークショップなどこなしつつ改善していった、比較的速攻性がある方法の一つではないかと思う。
まず、前提として、2つの筋肉を覚えてほしい。
1、腸腰筋(腰椎(背骨の腰付近の骨)と、股関節付近にくっついている筋肉。作用:膝の上げや他にもいろいろ、)
2、多裂筋(背骨にびっしりくっついている筋肉。作用:体を逸らす方向で起こす力)
アドバイスとして、いくつかのよく使う筋肉は、どことどこで繋がっているか知っておいた方がいい。起始停止という。
さて、仙腸関節痛の原因として
まず、腹筋が硬くなる、収縮してしまうと、腰椎が真っ直ぐになってしまう。これは、4つ目の動画を見るとわかるだろう。そして、腹筋の中でも、奥にある腸腰筋が凝り固まることがより直接的に腰椎に作用をもたらすと考える。
では、この「腸腰筋を緩める方法」である。これは、動画1を見ると良い。仰向けに寝た状態で、膝を立て、骨盤の棘(上前腸骨棘)のすぐ横に指を立てる。そして、その指をいい力加減で押す。その状態で、膝を胸に近づける。すると、腸腰筋に触れることができる。現代の医学で筋肉のオフにする方法は、筋肉を押しながらその筋肉を少し動かすことらしい。これも知っておくと他の部位でも使えるだろう。ここから動画にはないのだが、押している位置を腹筋の縦割れの左右にも押していく、すると腸腰筋に触れられるだろう。色々手を置く位置を変えて試してみるといい。(より詳細に知りたい人は、スケジュールの欄からレッスンへ会いにぜひ。)横隔膜付近もおすすめである。
ここまでが、腸腰筋を緩める方法だ。
これだけでも基本的には楽になる。
しかし今回は少し違った。どうやら背骨側の筋肉を痛めたようである。
なので、背骨側の筋肉もアクティベートすることを心がけた(急を要したこともある。)
筋肉や今回のような仙腸関節も痛めたら休めることがいいと基本的には思う。しかし、休んでいても治りにくいこともあるように感じる。それは、原因であることを改善させるような筋肉を使えてない体と考えた。
さて、ここで多裂筋のお話になる。
「多裂筋をアクティベートする」のに、良い動画は、3つ目の動画だ。
こちらは、動画を見ると分かりやすく実践しやすい。立って壁に胸とつま先を付き、手をあげ、膝を曲げていく。この時、背骨(特に腰あたり)を反る方向にアーチを意識する。そして、この多裂筋が作動していることを願って意識する。
この2点、腸腰筋の“感じ“と、多裂筋の“感じ”が分かれば素晴らしい。
ここからは、アドバンスの話になるが、
それは「呼吸」である。腹式呼吸をしながら、この腸腰筋の伸びと、多裂筋を意識するのだ。
具体的には、腸腰筋の伸びに関しては、骨盤が前傾(前に傾くこと=お尻をプリッと出す感じ)にするとわかる。多裂筋に関しては腰のアーチをさりげなく意識するくらいである。
なぜ呼吸かというと、腹筋の奥の方にある胴体まるっと囲んでいる腹横筋のリラックスや、そもそもの自律神経の安定にもつながる。
また、歩きながら、電車に乗りながらも実践できるので、おすすめだ。
さて、下記からは、表現者としての身体について語る。
冒頭にもあるように、私は昔から基本的に、エネルギッシュに踊ってきた。
しかし今、その臨界点にあると言えるだろう。
そこで、今回考えた本番(2024/06/11)の踊り方で得た身体性を述べる。
まず、感情だ。これを思うきっかけは、いくつかあり昔からあるのだが、最近の振り付けレッスンにて(レッスンでは運動的を教えている)、ある生徒から、「前の振り付けよりこっちが好きです。前のは感情がわからなかった」と。その人は、マイムを行う人であり、その人のマイム作品も見たことあるのだが、なんとなく理解できた。
つまり、“対象“があると良いということだと感じた。
例えば、“あなたと戦う、挑発する”、“地中海の夏の海が眩しくてテンションあがる”など。
私は、身体のプロということもあり、イメージで多少なりとも即興的に踊れる。今回の舞台でいえば、例えば、人を殺する感情を何かのこの世にはない想像的なモノに変化したり、2人の意見の食い違いを止める人物の役になったり、艶やかな男を惑わせる感じで踊るなどである。
これらを客観的に見たときに、エネルギッシュという面では、運動というより、“感情“に焦点が当たるように思う。もちろん運動的であることはプロのダンサーである以上必要なことだが、割合を上記のような“感情”的な手法で組み立ていくことも必要である。
補足として、そのほかに、エネルギッシュな“空間”(=ユニゾン?や美術?)に関しても考える必要を感じる。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません