JO1無限大のダンス振付を創作の視点から解読!

2020 / 03 / 18

JO1の無限大を振付を創ると言う観点からレクチャーしたいと思います!キャッチーで、おしゃれで、面白い、カッコいい振付ダンスの作り方が少しだけわかるようになります!

良い振付の条件とは

良い振付とは、多用であると言うこと。多様とは、色々な関節を使ったり、リズムの取り方が単調でなかったり、動き出す方向が立体的であったり、感情が入っていたりする組み合わせです!

JO1の無限大では、上記の"多様"を満たすために下記のような仕組みに分けられると思います。

  • ①リズムと肉体の面白さをアプローチとしてつくっている。
  • ②イメージと気持ちを込められる部分をアプローチとしてフォーメーションや動きをつくっている。
  • ★上記①②ともに含まれている

■具体例。下記のように無限大は分けられると思います。

①では、Aメロ(特に12)・Bメロ(特にウェーブ)・Cメロ後半・サビ後半、Dメロ前半・千手観音・間奏DUB後半・Eメロ

②では、前奏のダンス(細胞っぽい)、Cメロ前半(鎖っぽい、DNA?)・サビ前半、Dメロ後半、間奏前半・間奏DUB前半(千手観音)・Eメロ(下に落とす、筋肉)

これを、音楽の流れに並び替えてみます。

6×8(前奏)②細胞

2×8(A)①

2×8(B)①

2×8(C)②鎖

2×8(C)①

2×8(サビ)★筋肉

2×8(サビ)①

2×8(D)①

2×8(D)②細胞

2×8(A)①

2×8(B)①

2×8(サビ)★筋肉

2×8(サビ)①

4×8(間奏)②

2×8(間奏DUB)★千手観音

2×8(間奏DUB)①筋肉キス

4×8(E)①下に落とす

4×8(E)★筋肉

これを1×8を一つの四角形■で表すと

これを見て分かるのは、
・スタートはイメージで始まり、
・サビはこだわって
・サビ後はイメージを使う
・そしてクライマックスは肉体を使う
と言うことだ。
また、見せ場のDUBステップもこだわっている。

結論

振付には、考え方として①リズム・肉体を主にするもの、②イメージと気持ちを主にする感覚を持つ。そしてこの①と②が、繰り返される。割合は、①が4×8すすむと②もしくは★が2×8入るという割合である。そして、前奏は②で入り、ラストは①である。

JO1の「無限大」フォーメーション徹底解析!振付師が語るK-POPダンスの奥深さ

こんにちは!今日はJO1の「無限大」のフォーメーションについて、振付師の視点から深掘りしていきたいと思います。

前回は振り付けの動きそのものを分析しましたが、今回は11人をどう動かしているか、そのフォーメーションに注目です。K-POPって本当にフォーメーションが秀逸だと思うんですよ。そこを振付師目線でレビューしていきます!

フォーメーション分析の4つの色分け

まず、僕なりに解釈したフォーメーションを色分けしてみました:

🔵 青(イメージ) オープニングの円形フォーメーション。僕は最初「細胞」だと思ったんですが、コメントで「宇宙の誕生、超新星爆発」という解釈もいただきました。人によって色んなイメージができる、まさに「イメージ」のフォーメーションですね。

🔴 赤(ボックス) 歌っている人を中心に考えられた、最も理にかなったフォーメーション。みんなの顔が見えて、比較的長い時間その形を保てるんです。

🟢 緑(増減システム) ここが超重要!人数を間引いたり増やしたりして、踊っていない人とスイッチする部分。K-POPらしい技法ですね。

🟡 黄色(ゲーム) 一列になって歩いてくるシーンなど、遊び的な要素。ボックスとは違って、全員の顔は見えないけど、変化をつけるために使われています。

3つの重要ポイント

1. 歌う人は必ず中央に配置

これ、めちゃくちゃ重要なポイントです!最前列ではなく、真ん中の人が歌ってるんですよ。中央から始まって、スイッチングして、結局また中央に戻る。

ステージダンスだと最前列が重要なんですが、映像(PV)を撮ることを前提に考えると、中央にいる方がポイントになるんです。K-POPの振付師さんはそういう映像慣れしてるんでしょうね。

2. 緑システム(増減システム)が飽きさせない

同じフォーメーションをずっと続けていると、見ている人は絶対飽きるんですよ。だからサビの手前くらいで一回人数を減らして、残りの人たちとスイッチしたり増やしたりする。

いかに多様に見せていくか、これがエンターテイメントとして重要。いいフォーメーションの定義って「いかに多様であるか」だと思うんです。

3. 歌い始める人はその場についてから歌う

細かいポイントですが、歌う人が中央のポジションについてから歌い始めるんです。もちろん移動しながら歌う部分もありますが、基本的にはこの法則がある。振り付けを作る人にはオススメのポイントです!

実際の映像で確認してみると…

最初の円形は本当に美しいですよね。細胞の分裂なのか、宇宙の爆発なのか、人それぞれの解釈ができる。そして振付師の哲学が込められている気がします。人間同士のコミュニケーション、連鎖、健康や元気といったものが表現されているのかなと。

サビの部分では、真ん中で歌う人がどんどんスイッチしていく。5人だけになったり、また増えたり。これを一人で踊ってみるとめちゃくちゃ大変なんですよ(笑)。だからこそ、スイッチしながら休む人を作るのは理にかなってるんです。

作り方の流れ

分析してみて見えてきたのは:

  • 振り付けありきのボックスシステム
  • イメージありきのフォーメーションからの振り付け

この2つの流れが組み合わされているということ。

まとめ

JO1の「無限大」は、まず振り付けがかっこいい!そしてそれをJO1のメンバーがちゃんと踊っているのが素晴らしい。振り付け、フォーメーション、パフォーマンス、すべてが揃っているからこそ最高なんです。

ちょっと分析しすぎて自分でも気持ち悪いなと思うくらい深掘りしましたが(笑)、ダンスのフォーメーションの奥深さが少しでも伝わったでしょうか?