荒事と神霊事について【歌舞伎の基本の型シリーズ】
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伝統的な“型”による美追求シリーズ!
今回は、歌舞伎の基本の型シリーズです!
荒事と神霊事について
荒事は、全身を赤く塗り、隈取りをとって、超人的力で悪人を蹴散らかす立ち回りを演じることです。金平浄瑠璃の演出を取り入れたとされています。
もともとわが国には荒人神や御霊を祀る風習がありました。御霊とは怨みをのんで死んだ若者の霊で、御霊をあがめ、祟りを鎮めるための祭礼があります。
芝居でも不動明王や愛染明王などに扮する「神霊事」が畏敬と熱狂をもって迎えられ、人々は賽銭を投げて拝みました。これらの神霊は全身を青や赤で塗り、忿怒の形相に、手には宝剣などの武器をもっていました。市川團十郎が演じた「見得」「にらみ」「隈取り」や激しい立廻り、飛び六法などは、こうした神霊の演出からきたと言われます。
荒事の魅力は、明るく単純明快なストーリー、純粋な少年の正義感を表す角前髪に力紙、仁王襷などの派手で大げさな扮装、そして稚気と洒落っ気にあふれた「つらね」などの雄弁術にあります。
↓三点倒立が面白いですね。洒落っ気かな。
【写真】
柱巻の見得『鳴神』鳴神上人
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