日本の振付家 香瑠鼓『ダンスにおける日本の強み』とは

2020 / 03 / 29

日本の振付家の香瑠鼓さんに、ダンスにおける日本の強みについてお聞きした。

①感情のコントロール
②陰の魅力

(実際のインタビュー映像は最下部↓↓)

①の感情について。我慢の美徳が表現の繊細さに。

日本人は我慢できる民族というお話。正座やコンビニなどの長い列など、日本人は確かに我慢強い部分があり、またそれを表情一つ変えず堪える印象がある。堀江貴文さんの言葉にも"日本人は我慢強すぎる。自分にウソをついてまで、相手に合わせようとする。また、ストレスを我慢することに熟練しすぎている。満員電車などその最たるもの"と述べている。「やせ我慢」ということばがあるように日本の美徳として思われている部分もあるようです。

我慢はストレスなど、我慢は一見ネガティブにとらわれがちですが、これがダンスにおいて日本の強みであるとは?

自分の感情を押し殺してでも我慢してきたことで、その表現の繊細なコントロールができる。確かに、日本人はアメリカのような派手なコミュニケーションの印象はなく、どこか不気味な印象が過去のアート作品や映画などから見て取れる。暗い感じなのに薄ら笑いしているような。日本のホラーが第一級なのもここが所以かもしれません。何を考えているかわからない。ダンスの表現において、アメリカ的なコミュニケーションの方が訓練によってすぐに会得できる印象がある。また日本も祭りの文化のような激しい部分もすでに持ち合わせている。その上での堪えたり、わずかな違い"繊細"な表現が可能であると香瑠鼓さんは述べている。

日本人と我慢についての外部リンク

②陰の魅力について。自分のネガティブを受けいれ、表現に変える!

先ほど、ホラーの話のような何を考えているかわからない部分も魅力になる。また、人がそれぞれ持っている欠点を受けいれられ(ダンスの力で)、そして、それを受け入れることで表現として昇華ができるという。恥も思い出になるとか、話のネタになるというような感覚である。自分のネガティブな部分をいうのは、なかなか見えるものではないし、ましてそれを受け入れること、それもまた自分でいいと思えるとは、なかなかできることではない。これをダンスを通して理解し、楽しい人生にも生かせるし、エンターテインメントになる。香瑠鼓さんは、真面目で純粋だけだと、表現として気持ち悪い。陰の部分が見えてカッコいいという。

前回の香瑠鼓さんインタビュー