日本の振付家 香瑠鼓”なぜダンスは人類にとって必要なのか”

2020 / 03 / 11

前書き

現代はGAFAMの市場が大きくなる一方で、そこに疑問を抱くSDGsを目標としたヨーロッパテクノロジー的な伝統文化を重んじる人々がいる。これに行き着いたとき、「"それ"(商品やサービスなど)はそもそも地球に必要なのか」を考える必要がある。

そこで、日本の振付家の香瑠鼓さんに「なぜダンスは人類にとって必要なのか?」をインタビューした。香瑠鼓さんについてはこちら→http://www.lou.co.jp/kaoruco/

ダンスをやっている人や生きることについて考えてみたい人にはお勧めの記事です。

下記のように、「なぜ?」について答えてくださった。

  • 健康(呼吸、曝け出すことによる精神面・肉体面の変化)
  • 絶対的ビートにのることによる安心感
  • 達成感
  • 自分の中にある陰陽を出せる。それを受け入れられる。

(ご本人のインタビュー映像は最下部にあります。)

わたしが印象に残っているのは、二つある。絶対的ビートに乗ることと陰陽についてのお話である。

なぜ面白いと感じたのか。
まずは、絶対的ビートのお話について。

香瑠鼓さんは、ダンス作品を創作のヒントに"宇宙の生まれた瞬間の始まりのビート"というものを感じた経験がある。そして香瑠鼓さん自身も学生の頃からビートに乗ることが好きだったそうなこともあり、宇宙の絶対的なもの(ビート)と肉体が一体となっているときに“安心感"を得られるという。宇宙という空間にある、時を遡ったときに感じるビートとは何だろうか。そこに興味を惹かれた。たしかに現代は昔に比べると肉体労働の環境が減っており、ビートに乗るような肉体ではないように思う。どのような肉体か。香瑠鼓さんとも共通見解だと思うが、筋肉が固まったリラックス状態でない肉体であろう。この凝り固まった肉体が、音楽にのることで、肉体がほぐれることは分かりやすいが、精神的にも安心感を得られるという。その安心感は、絶対的な音楽のリズムだからである。大木をみて抱きしめたくなるとか、母に寄り添う子どものような感覚か。これが音楽だけで出来ることは、革命的に素晴らしい。

次に、陰陽のお話である。

香瑠鼓さんの言う陰陽とは、人間の中にある誰でも持っている、ネガティブな部分とポジティブな部分。例えば、挑発的であったり、落ち込みやすいというネガティブであったり、優しい、明るいというポジティブな部分。ネガティブな部分は時によってはポジティブにもなる。すべては自分であるということは、脳科学や経典などに書いてあり既に知られている。では、ダンスでのオリジナリティは、それが表現であるということだろう。つまり、知識として理解しながらそれを体現体験できるところにある。そして香瑠鼓さん曰く、その陰の部分が魅力になるということである。ここで整理しておきたいが、陰陽については
①ストレス発散になること、
②陰の部分が認めらるようになる
③その陰が自分の魅力になるということ

人類にとってなぜダンスが必要なのか。その理由が少しでも分かった気がする。

香瑠鼓レッスン→http://www.lou.co.jp/class/

インタビューメモ